令和版徒然草 おっさんの戯言

Essays in idleness 酒と熊野とサウナとラーメン

湯河原 石葉

石葉にお邪魔する様になってから早10年。いつも変わらず癒しを与えてくれる名旅館である。

我々夫婦のお気に入りの部屋は桜。水墨画の如き見事なる枝振りの桜を眺める事が出来る。

こちらの温泉は弱アルカリ性硫酸塩泉。派手さは無いがじっくりと温めてくれる名湯である。

風呂場のデッキスペースから山々を眺めてぼんやりととのう時間は私にとっては最上且つ至福。

お料理はいつ頂いても素晴らしい。我々にとっては贅沢。が、何というか、決して豪奢でド派手なお料理という訳ではない。季節の物、また地の物を卓越なる技術で見目麗しく供してくれる。禅?とは違うな。茶の湯の何かに接した凛としたポリシーを感じる。尚、こちらで頂く出汁が私には最適なのかもしれない。一番しっくり来る味わいだ。

サウナ然りだが、不毛な仕事へのモチベーションになり得るお宿である。