令和版徒然草 おっさんの戯言

Essays in idleness 酒と熊野とサウナとラーメン

野沢温泉 住吉屋

寵愛している温泉場が有る。長野県の野沢温泉なり。

泉質が大変優れており、また多様なる湯が楽しめる。共同浴場が沢山有り、バラエティに富んでいる。真湯は白濁。滝の湯は緑色。麻釜の湯は無色透明。

ただ、野沢温泉を愛するもう一つの理由として住吉屋が挙げられる。いつもお世話になっている素敵なお宿だ。

住吉屋の目の前に麻釜が有る。100度近い源泉がこんこんと湧き出ている。地元の方々は麻釜の湯にて野菜や玉子を湯がいている。地球を感じる。

住吉屋外観。麻釜から目と鼻の先。そりゃフレッシュな湯を楽しめる訳だ。

住吉屋の内風呂。大正的というか。ステンドグラスが美しい。ここから刺す光がまた何とも言えず神々しい。尚、お湯は熱々。差し水しないと入れない時も有る。秀逸なる硫黄泉だ。

住吉屋は食事も素晴らしい。地産地消。地の物へのこだわりを感じる。

前菜。

この地域では取り回し鉢という大皿料理がかつてから供されていたとの事であり、住吉屋でもこの取り回し鉢にて美味且つ素朴な地元料理を頂く事が出来る。

本日の取り回し鉢。じゃがいもの煮転がし。シンプルで美味。

信州サーモンのお造り。

一見パンの様に見えるかもしれない。

が、これは何と自然由来の大なめこ。こんななめこ見た事ない。度肝を抜かれた。

鍋にて出汁で湯がいてポン酢で頂いた。鮮烈なる旨味。都会に居たら絶対食せない味わいだ。

岩魚の塩焼き。

朴葉味噌焼き。酒に合う。合いすぎる。

カブのあんかけ。

温泉、食事、風情、ホスピタリティ。全く非の打ち所がない。秋、肌寒くなった頃にまたお伺いしたい。