令和版徒然草 おっさんの戯言

Essays in idleness 酒と熊野とサウナとラーメン

ドイツの記憶2

ドイツの記憶。第二回。

ドイツの食に馴染めぬ故、旅立ちの際はかなり低いテンションであった。調味料や梅干などを調達の上、対策には努めたが。

フライト間近、最後にうどんを食した。出汁と醤油の味わいを舌に刻み込み、肉と芋と塩の世界へ旅立った。

滞在地であるシュパイアー。街並みは素晴らしいんだよな。歴史ある建造物と石畳。とても美しい。

街中のオープンカフェでビールを飲む行為だけはエクスタシィを感じていた。しかし、計8週間の滞在でどんだけビールを飲んだことか。数限り無し。

メシがなぁ。。基本こんな感じ。いつもこんな感じ。あとはソーセージと名前忘れたがドイツ風カツレツ。これの繰り返し。

シュパイアーではなくベルリンとかミュンヘンだったらまた違ったのかもしれない。残念ながらシュパイアーには和食も中華も無く、ほとんどがドイツ食のレストランだったので流石にしんどかった。

週末、かの有名なハイデルベルク城へ。

素晴らしき古城。駅からこの山城まで歩いたけどまあまあ登ります。良き運動になった。

城からの見晴らし。遠方に見えているのはネッカー川。このネッカー川沿いには世界の大富豪達がこぞって別荘を建てているんだとか。まあ、全く縁のない世界です。

街並み。

ネッカー川まで来てみた。恋人達が永遠の愛を誓う為、写真の如く鍵を掛ける慣習が有るらしい。

そしてまたビール。

最終日シュパイアー大聖堂に参拝。近くで見ると見事なる彫刻や細工がびっしり。流石は世界遺産。こういう歴史的建造物を大事にした街並みというのはとても好感が持てるし日本も見習うべき点が多いと感じた。

そしてまたビール。

唯一の後悔はベルリンへ行かなかった事。ルー・リードデビッド・ボウイを崇拝して生きてきたが故、死ぬまでに必ず訪れてみたい場所の一つである。確かにシュパイアーからはかなり遠いけど絶好の機会を逃したかも。

因みにルー・リードのベルリン(1973)は卓越した名盤です。若かりし頃はやたら暗いアルバムだなぁという感覚しかなかったが、15年前、今は無き吉祥寺バウスシアターにてベルリンのライブ映画(巨匠ジュリアン・シュナーベル監督)を観た時、このアルバムの凄まじさを漸く理解した。衝撃的且つ背徳的。どこか不穏で怪しく、またどこまでも悲しい。人間の愚かしさ。

という事でベルリンは行かねばならぬ場所の一つなのです。