令和版徒然草 おっさんの戯言

Essays in idleness 酒と熊野とサウナとラーメン

仕事とは?

気が付けばもう45歳。人的な資質は学生時分から全く変わらない気がする。むしろ勢いと向上心が枯渇気味故、更にダメな人間に成り下がっている。

大学を出る頃は漠然と定年前に部長位にはなっていたいなと考えていた。これは叶った。が、部長=様々な経験を経て重厚なる人物になっている筈。という若かりし頃の安直な妄想は全くの見当違いであった。

仕事に対するピュアな思いは日増しに減退。製造業や生産管理への興味は不条理な産業構造を知れば知るほど失われていく。また、この歳になっても数字に怯え、上役の顔色を窺い、不気味な愛想笑いを浮かべながら毎日を過ごしている。部下に奮起を促したところで相手にはされず、深夜に数字を出せない言い訳と歯が浮くようなアクションプランのパワポをただただ一人で作る。グローバルの上役にこれをプレゼンする。毎回玉砕。無理難題を押し付けられ、一人また奔走する。部下は動かない。涼やかに事態を眺めている。

偶に声を荒げてしまいたい衝動に駆られる。不完全且つ不適切なおっさんになってしまったのだとタバコをふかして自省する。カリスマ性も説得力もない。部下を動かす事すら出来ない。

が、これ以外に貴様に何が出来るのだ?自問自答しても解がない。つまり、目の前の仕事を愚直に真摯に辛くとも実践する。それ以外に俺に出来る事などない。 

ただ、せめて正しく生きていきたい。どんなに不毛な仕事であっても真っ直ぐに正当に対峙していく事。この姿勢を失った瞬間にもっともっとダメなおっさんに成り下がるのだろう。

マンションのローン。老後資金。両親の介護費用。深く考えると溜息しか出ない。あまり深刻に考えず、ただ目の前の仕事を真面目に正しく遂行する。今の俺にはそれしかない。

辛い時にはサウナとビールが助けてくれる筈だ。